風呂敷を見直す動きが昨今出ておりますが、皆様はいったいどのぐらい風呂敷についてご存知ですか?
古くから、日本の生活にはかけがえのない物として活躍してきた風呂敷。その起源や使い方などは意外と忘れ去られているように思えます。 そこで後藤三郎商店では皆様により、風呂敷を知っていただくためにそもそも風呂敷とは何ぞやというところからお伝えしていきます。 是非ご一読下さい。
風呂敷の起源

風呂敷がいつ日本に登場したのかは実は定かではないのですが、 1つの仮説としては、1300年前の奈良時代まで遡りす。 当時は「風呂敷」という言葉は使われていなかったようですが 物を包む布というのは同じだったようです。 平安時代には「ころもつつみ」、鎌倉時代には「平包」となり 江戸時代に「風呂敷」として定着していったようです。 風呂敷とは、元々風呂(当時は蒸し風呂のこと)に入るときに 足拭きであったり、中に持って入る布として使われていたため 風呂敷という言葉で定着したという一説があります。 その後物を包む布を一括りに「風呂敷」として呼び始めたというのが 有力な説です。 物を布で包み運搬することは、日本独自のスタイルではなく世界中でも見られている景色ですが 日本はその独自の包み方で日常生活に無くてはならないものとして浸透していきました。 しかし高度経済成長期、日本は「使い捨て」スタイルに変化し紙バックが登場したことも相まって 風呂敷は贈答品としてのみ生き残り、日常生活の中からは姿を消していきました。
今だからこそ、風呂敷

高度経済成長で、日常生活から姿を消しつつあった「風呂敷」。
しかし、1990年代バブル崩壊と共に再度スポットライトを浴びることになります。
きっかけは、森林破壊・地球環境汚染・ゴミ問題。 大量生産大量消費になっていた社会の負の遺産。 便利な使い捨てではなく、再利用が可能な風呂敷が改めて見直されはじめました。 更に、2005年に来日した、アフリカの女性として初めてノーベル平和賞を受賞した ワンガリ・マータイ氏の提唱する 「MOTTAINAIキャンペーン」。 このキャンペーンの中で「MOTTAINAIふろしき」が登場しました。 環境3R(リデュース(ゴミ減量)、リユース(再使用)、リサイクル(再利用)を一言で表現する「もったいない」。 日本独自の言葉である「もったいない」の観点から 世界中で環境問題に取り組んでおられます。
最近では、若い世代の方が和雑貨などもファッションの一部として生活に取り入れ新しい観点で日常生活に溶け込ませています。
風呂敷に馴染みがないからこそ生み出される自由な発想と ファッション性で、新しい局面を迎えつつある風呂敷なのです。